歳をとるとどうなる? 老後の実感
あと少しで定年、あと少しで老後。
50歳が近付いてくると、急に心配になる。
老後に備えなきゃ、と思っていろいろ考えたりもするが、よく分からない。
歳をとるのは初めての経験だから、一体何をすれば良いのか、よく分からない。
実感が湧いてくるのは、身体の具合が悪くなり始めてからだろう。
私の場合はまず老眼から始まった。
ある日突然小さな文字が読めなくなっている。
薬瓶に書かれた説明文が、小さくて全然読めない。
薬瓶を自分の身体から遠くに離して、何とか読もうとするが、読めない。
さらに小さな文字を無理に読もうとすると、肩こりが酷くなってくる。
仕方が無く老眼鏡を買う羽目になって、そこで年齢を実感する。
老眼に慣れると、老眼鏡を頻繁に使い、無理に小さな文字を読まなくなるせいか、肩こりは多少和らいだが。、
また、ある日突然、肩に激痛が走って四十肩・五十肩がでる。
ちょっと後ろのモノを取ろうと思って、背面キャッチのような形で手を伸ばしたら、突然の激痛で「ギャア!」と大声を上げてしまう。
普段大きな声なんか出したこともないのに、激痛でたまらず大声がでる。
夜寝るときも、肩がジンジンと疼いて、朝起きたら肩がすでに傷んでいる。
変な話、朝起きるたびに五十肩を実感する日々が、約1年くらい続いた。
現在は、身体の動かし方が変わったのか、ほとんどもう意識することもなくなっているのだが、五十肩だった時期は、本当に辛かった。
こういうことがあると、ホントにもう老後のことを考えざるを得ない。
歳をとると病気にかかりやすくなる
歳を感じることは、他にも色々ある。
たとえば病気にかかりやすくなり、若いころには全く経験の無い病気にかかる。
私の場合は、皮膚病だ。
若いころには、自分の皮膚が弱いなんて考えもしなかった。
アトピー性皮膚炎に苦しんでいる友達はいたが、どういうものなのか、自分には全くよく分からない病気だった。
ところが五十代半ばから突然、身体が痒くなり始めて、掻痒症(そうようしょう)や慢性痒疹(ようしん)になってしまった。
身体が猛烈に痒くなり、掻きむしらないと気が収まらない。
そして掻きむしった後はカサブタが出来て、それがドンドン増えていった。
歳をとると肌が弱くなって、皮膚病にかかりやすくなるということらしいが、対処が悪くて体中が慢性痒疹だらけになってしまった。
皮膚病は、皮膚に住んでいる細菌(常在菌)や真菌(カビ)が大きく関係するのだが、知らないもんだから、何も考えずにボリボリと掻きむしっていた。
というのも今まで、それで酷いことになった経験が無かったからだ。
その結果、半年後には、指先の届く範囲に百個以上のカサブタや、カサブタが治った跡が残り、酷い状況になったりもした。
雑菌が繁殖しているところを爪でボリボリ引っ掻いて、そこの雑菌を他の場所に植え付けてる様なもんだったし。
老後の知識が無いと、どうしてもこういうことをやってしまう。